38:〃 ページ38
余韻に残る気まずさの中、会議を進行するために
トントンは「他には?」と問いかけた
特に反応は無かったので【破壊組】からの情報共有を求める
ロボロはついさっき適当に完成させた資料を持って立ち上がる
ニヤっと笑った目の前のシャオロン
「ロボロって立ってんのか座ってんのかよう分からんな」
「うっせ」
ことあるごとによく言われる身長いじりを彼は適当に受け流し、自分でも読みにくいそれを頭の中で要約しながら言葉にする
「まず【破壊組】の役割としては、今回のオークションの主催者の本部と関係者を徹底的に潰すこと。
予定よりも時間はかかったが目標は完全に達成している」
ホワイトボードの【待機・情報組】の枠には
赤ペンで何度も丸く囲まれた”アル”の文字、そこから下に伸びた矢印の先には「メンタルケア:重要」との記載が増えていて
隣の【破壊組】の枠にはトントンが”目標達成”の単語を殴り書きしている
「役割としては俺が【待機・情報組】からの情報をインカムで受け取って作戦し、全員に指示を逐一出す指揮官。
コネシマとシャオロンが敵地に乗り込んで殲滅させる主な実行犯。
ゾムは2人が逃した奴らの処理や外部からの侵入の警戒と処理」
まだ喉が痛むのか咳払いをして、ひとらんらんが持ってきてくれた水を飲む
「電波系の妨害も最善を尽くしたんやけど…
裏の奴らってこともあって、オークション本部と繋がってる奴らが応援に来よって、予想していた実行時間をオーバー。
後処理が死体の方も情報系の方でも大量に増えたんで、そこでも予定時間を越えた」
面越しでも分かるほどに微妙な表情をして、行動を共にしていた3人を睨めつける
「ただ、予定時間を超えたと言ってもそれぞれ精々1,2時間程度。
……………3人が遊んで、それが喧嘩から内ゲバに発展した事によって、無駄な破壊と怪我、それの後処理と応急処置による時間延長。
……これが遅くなった一番の理由や」
トントンはホワイトボードに書き込むための水性ペンを無意識的に片手で折る
三人は明後日の方向を見て下手くそな口笛を吹かしているが、
赤色の彼の粛正の拳からは逃れることが出来なかった
頭を抑えながら悶絶している三人を尻目に、ついでに、と言った様子で更に付け加える
「……ゾムは内ゲバ前は怪我しとらんかったし
2人も軽い打撲や傷はあったけども……、コネシマの足はシャオロンがやっとったし…」
しんぺい神がニコリと微笑んだとき、三人の背筋には悪寒が走ったようだった
121人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねっこんこん x他1人 | 作者ホームページ:http://nekokobuta
作成日時:2024年3月20日 2時