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…どんな感じの表情だったとかは、よく見てなかったのかあんまり覚えてねぇ
そういえば、
【次の日の朝、俺達の誰かが起こしに来るまでベッドで寝てること。ちゃんと約束は守るんやで 】
みたいなことを言っていたような気がする
そこまで思い出したとき、あくびがでた。
我ながらこの体は本当に単純な馬鹿で、己の身に実際に起こらないと何も学ばない
優しさで騙すタチの悪ぃ人間だっている、って見てきただろうが
だからって、まぁ……何かが出来る訳でもねぇけど
とりあえず、昨日言われた通り誰かが起こしに来るまで俺はここで寝るしか、今は選択肢が無い
”約束”なんて医者は言ってたが、要するに結局は”命令”の事を示しているんだ
変に逆らって叱られるよりも、命令に従って理不尽に叱られる方が、俺にとっては楽だった
自分は悪くない、って雀の涙程度の自己肯定感を得られるから
体を横にして、掛け布団を掛け直すなんて、一体いつぶりだろうか
布団にくるまると温かくて、
そういえば今の季節は冬だったか
なんて、あまりにものんきすぎる思考が頭の中を巡った。
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作者名:ねっこんこん x他1人 | 作者ホームページ:http://nekokobuta
作成日時:2024年3月20日 2時